FASBとIASBが、顧客との契約における収益認識について、収束した指針を公表しました。
2014年5月28日に、財務会計基準審議会(FASB)と国際会計基準審議会(IASB)は、顧客との契約における収益認識について収束した指針を公表しました。
新たな指針は、財務報告の重要な領域を進展させるための審議会の共同努力による重要な功績です。
今回の指針の中核となる原則は、『企業が、財または役務と引き換えに得る資格があると予想する約因を反映した額により、約束した財または役務を顧客に移転することを表現するために、収益の認識を行う』ということです。
そして、この中核となる原則を達成するために、企業またはその他の組織は、次の5つのステップを適用することとなります。
ステップ1.顧客との契約を識別する
ステップ2.契約における履行義務を識別する
ステップ3.取引価額を決定する
ステップ4.取引価額を、契約の中の履行義務に配分する
ステップ5.組織体が履行義務を充足した時に収益を認識する
公開企業に対して、今回、更新された新たな指針は、2016年12月15日後に開始する期間の年次報告、及びその期間に係る中間報告に対して有効となります。なお、早期適用は認められていません。
非公開企業に対して、今回、更新された新たな指針は、2017年12月15日後に開始する期間の年次報告、その期間に係る中間報告、及びこれらの期間の後における報告に対して有効となります。非公開企業は、早期適用を選択することが可能ですが、公開組織に対する有効日よりも早い時期に適用することはできません。
FASBのウェブサイトでは、3つに分けられたFASBビデオシリーズにより新基準の概観が提供されており、一般の利用が可能となっています。
・パート1は、新基準の目的を記述しています。
・パート2は、新たな認識基準と測定に関する指針を見ることが可能です。
・パート3は、強化された開示要件の概要について提供しています。
FASBのHP・・・http://www.fasb.org/cs/ContentServer?c=Page&pagename=FASB%2FPage%2FSectionPage&cid=1176156316498